中小企業診断士えんさんの視点!

岐阜県を中心に活動している中小企業診断士のえんさんこと遠藤久志が、独自の視点で世相・経営・マーケッティングの本質に迫ります!

グダグダ、日本郵政の社長人事

 日本郵政西川善文社長に圧力をかけ、辞任に追い込んだ鳩山政権。後任に元大蔵省事務次官を登用しておきながら「天下りではない」との詭弁を使っていることに批判が高まっている。
 昨日の日経新聞では、①郵政民営化そのものを逆行させたこと、②西川社長を辞任に追い込み、こともあろうに後任に元官僚を登用したという、2点に関して、識者を通じて批判している。
 ①について、クレディ・スイス証券白川浩道チーフ・エコノミストは、「郵政民営化が逆戻りし、公的金融が肥大化するリスクが大きい」とした上で、「赤字企業に資金が垂れ流され、国内の産業構造の改革が進まない」との懸念を示している。
 ②については、東大の井堀利宏教授が、「民間の経営者を登用しなかったことに疑問を感じる。」、「これだけ大きな組織を動かすには高い経営手腕が必要だ。」と、元大蔵事務次官の登用に疑問を投げかけている。
 このブログにおける日本郵政の話題といえば、何といっても「かんぽの宿」問題だ。振り返ってみると2月7日のブログにて、「そもそも109億円の”事業価値”と、2400億円の”建設費用”を比較して、安すぎるという批判がそもそもおかしい」と鳩山総務相やマスコミの見解を批判したのが始まりだ。
2009年2月 7日 (土) 『建設費用=資産価値?』
http://noir-kuon.cocolog-nifty.com/blog/2009/02/post-e7b7.html
 改めて確認したところ、合計で何と9回に亘ってこの話題を取り上げてきた。その中で、第三者委員会の調査報告を、何の根拠なく「お手盛り」と断じた鳩山邦夫総務相を批判するとともに、調子に乗って西川社長らを刑事告発した野党(現与党)の行動に対し、「鳩山総務相の認識欠如も問題だが、野党のレベルの低さは、さらに輪をかけてひどい」とのコメントを付け加えたものだ。
2009年6月12日 (金) 『「正義」が事実認識を曇らす危うさ。』
http://noir-kuon.cocolog-nifty.com/blog/2009/06/post-b0fb.html
 今や、そのレベルの低い彼らが与党。これらの与党の動きに対して城繁幸氏は、単純な疑問として、西川善文社長を辞任に追い込んだ点を批判している。
Joe's Labo 『西川社長の辞任理由がよくわからない』 2009-10-20
http://blog.goo.ne.jp/jyoshige/e/e63bbb86bef2fb4e83c7d60b5fa5c974
日本郵政の西川社長が辞任した。というか実質クビを宣告されたわけだが、そのロジックがよくわからない。かんぽの宿騒動というのは、政治キャンペーンでしかない。平成の大疑獄だとか言ってキャンペーンの片棒担いでいた自称経済学者もいたが、結局何にも出てこなかった。」とした上で、
「問題は、その先のビジョンがいまひとつ見えてこないという点だ。(四社再統合の国民新党案は論外としても)民主党案の郵便局と郵便事業を一緒にすることに、それほど重大な意味があるとは思えない。紙離れが進む中、今の生産性のままでは、将来的にこれらの事業が赤字になるのは確実であり、税金で支えることになるだろう。まさに第二のJALである。」
  と、「ビジョン」なき民主党を厳しく批判している。最後に城氏は、「今後、まともなビジョンが示せない場合、鳩山兄弟と亀井大臣と、あとついでに森永卓郎は全財産を供出して簡保の宿を買い取るべきだ。」と皮肉っている。私も大いに同感だが、この与党の暴走は、単に「かんぽの宿事業の赤字では済まない負債を、将来われわれは背負うことになりかねない。この点に関し、池田信夫氏は、以下のような懸念を示している。
 「今回の日本郵政の「見直し」と社長人事は、この改革を白紙に戻し、郵貯をバラマキ財政の資金源に逆戻りさせるものだ。概算要求で95兆円(実質97兆円以上)にのぼる史上最大の予算は財政破綻のリスクを増しているが、「日銀の独立性」が高いため、国債を日銀に引き受けさせることには限界がある。他方、日本郵政の連結総資産327兆円の8割は国債で運用されているが、資産を100%国債にすれば、あと65兆円買い増すことができる。
 しかし日本郵政の企業としての自立をめざしていた西川社長は、それを拒否するだろう。「国債バブル」が崩壊して国債価格が暴落したら、日本郵政の経営も破綻するからだ。こういうとき、かつて「自分の財布」として財投を使っていた大物次官が社長なら、両方の財布をあやつって莫大な国債をうまく引き受けてくれるだろう。これによって短期的には財政破綻を回避できるが、郵政は完全に国営化され、財投改革も白紙に戻される。」
池田信夫blog 『「民から官へ」の逆転が始まった』 2009-10-22
http://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/e/139e435496b4fa7cd15914687ae80789
一部から、単なる「アンチ自民」の寄り集まりだと批判されてきた民主党日本郵政の人事問題をめぐるゴタゴタをみる限りでは、その批判は当たっているといわざるを得ない。果たして民主党は、「ビジョン」を示して日本郵政問題に着地点を見出せるか?民主党政権運営に、今まで以上に注視する必要がありそうだ。

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