中小企業診断士えんさんの視点!

岐阜県を中心に活動している中小企業診断士のえんさんこと遠藤久志が、独自の視点で世相・経営・マーケッティングの本質に迫ります!

「希望を捨てる勇気」

 以前の記事で引用させていただいた、経済学者池田信男氏のブログ記事「希望を捨てる勇気」がすごい反響を呼んでいる。

再掲)『希望を捨てる勇気』

http://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/e/6f12938eaad206d10b7629456f0a051e

 同氏の本日のブログ記事によると、「19日の記事には驚くほどの反響があり、出版化の話まで来た(さすがに無理なのでお断りしたが)。コメントも150を超え、延々と議論が続いている。」とのことだ。

参考)『希望について』

http://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/e/706ab37b90a9298056c88e3269435b91

 「希望を捨てる勇気」とは、ひどく刺激的な表現で一見反発も呼びそうだが、 私は「”希望的観測”を捨てる勇気」という意味合いで、大いに共感を覚えた。

 同氏は冒頭で、鋭い指摘をしている。以下、抜粋。

 「昨今の経済状況をめぐる議論で、だれもが疑わない前提がある。それはこの不況が、いずれは終わるということだ。 ~中略~ 90年代の「失われた10年」と現在はつながっており、そしてこの長期停滞には終わりがないかもしれないのだ。これを打開するには、生産性(TFP)を上げるしかない。特に雇用を流動化して労働の再配分を行なう必要があるが、それには非常に抵抗が強い。日本の産業構造が老朽化しており、これを再編しないと衰退する、と多くの人が90年代から警告してきた。20年間できなかったことが、これから数年でできるとは思えない。政治家にも、与野党ともにそういう問題意識さえない。」

 ニュースに流れるサラリーマンや自営業者のインタビューなどで、「早く景気が回復して欲しい」、なんて声をよく聞く。あれこそまさに、「捨てるべき希望」というやつだ。彼らの頭の中には、「そのうちいつかは景気が回復する」という、漠然とした希望的観測がある。日本中に蔓延している、この”希望的観測”こそが、変革を妨げていると言えるのではないか。

 就職戦線における大企業志向や公務員人気、年々高まる新入社員の終身雇用志向の高まりなどは、まさに「大手であればつぶれない」、「親方日の丸に務めていればリストラされない」という”希望的観測”の最たるものだ。

 その対極にあるのが、スズキの鈴木修会長だ。彼は、近年の自動車産業の不振は、短期的な米国経済の落ち込みが原因なのではなく、そもそも着実に「車離れが進行しつつある」という認識を示している。これこそまさに、”希望的観測”を捨てているという、格好の事例であると言えよう。

 ”希望的観測”を持つと、どうしても見通しが甘くなり、経営判断を誤る。トヨタも、米国経済に希望的観測を持ったばかりに、二期連続赤字だ。”希望的観測”を持つことの危険性、これは企業の経営者のみならず、国家を司る政治家、さらには自分自身の人生を切り拓いていくべき我々一人ひとりにとっても当てはまることだ。

 勝間和代氏も、”希望的観測”を持つことの危険性を伝えるために、「会社に人生を預けるな」と言っている。それに対して相も変わらず、「終身雇用で何が悪い」、「終身雇用は日本の文化だ」との反論が後を絶たない。

 まもなく海の向こうでクライスラーが破綻し、GMもそれに続く。その煽りを受けてリーマン・ショック以上の大きな波が世界中を押し寄せることだろう。「まさか、そこまでの事態は起こり得ない」と希望的観測を持つのか、希望的観測を捨てるのか?舵取りの成否の分かれ目は、「希望(的観測)を捨てる」ことにあるだろう。

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