中小企業診断士えんさんの視点!

岐阜県を中心に活動している中小企業診断士のえんさんこと遠藤久志が、独自の視点で世相・経営・マーケッティングの本質に迫ります!

マーケットインかプロダクトアウトか??

 並みいる企業が減収、減益、さらには赤字転落と苦しむ中で、数少ない”勝ち組”企業の代表として、任天堂に異を唱えるものはいないだろう。その任天堂ニンテンドーDSがこの3月で1億台、Wiiが5,000万台突破、これはライバルであるSonyのPSP、PS3に約2倍の差をつけているという。

参考サイト

http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/kaigai/20090408_110562.html

http://d.hatena.ne.jp/ysdk1/20090305/p1

 なぜ、任天堂とSonyで、ここまで差がついたのか?よく言われるのが、Sonyは「高品質のグラフィックなど技術やマシン性能に重点を置きすぎ、ゲームマニア層以外の市場を広げられなかった」のに対し、任天堂は「機能・性能至上主義に陥ることなく、女性やファミリー層など、従来のゲームマニア以外の市場を新たに開拓したからだ」、という、ものである。

 SonyのPS3は、市場のニーズではなく作り手側の自己満足を追求した”プロダクトアウト”であったから、というのは確かに当たっている。”プロダクトアウト”の対義語して”マーケットイン”という用語があるが、では任天堂ニンテンドーDSやWiiが”マーケットイン”から開発されたか、というと必ずしもそうは言えない。ユーザーからアンケート調査をして、ニンテンドーDSのタッチパネルやWiiの縦型コントローラの発想が果たして出てきであろうか?その意味では、任天堂の製品も”プロダクトアウト”であると言える。

 では、なぜこのような発想が生まれたのか?PC Watchによると、『コンピューティング(&グラフィックス)パフォーマンス向上に最重点』を置くのではなく、『人間とコンピュータの仲立ちをするマンマシンインターフェイスの改革』にポイントを置いた点にある、と指摘している。

 では、そもそもなぜ『マンマシンインターフェイスの改革』に着目したのかというと、その発想の根源は、先述した「女性やファミリー層など、従来のゲームマニア以外の市場を新たに開拓」しよう、というところにたどり着くだろう。任天堂において、どのような議論が行われたのかは、判らない。しかし少なくとも、未来のユーザーにヒアリングをして得られたわけではなく、徹底した洞察力の賜物、といっても良いだろう。

 任天堂の成功は、今後のマーケティングの大きな示唆を与えている。モノと情報があふれている現代において、単に消費者に聞き取り調査を行っても、「何が欲しいのか判らない」と言った答えが返ってきてしまう。消費者のニーズは曖昧模糊としている。それをいかに汲み取って具現化するか、そこに必要とされるのは”洞察力(インサイト)”であって、技術は手段に過ぎない。

 余談だが、先日参加したセミナーでこんな話を聞いた。

モスバーガーのお客様にアンケートをとったところ、1番多かったのは「注文した商品を早く出して欲しい」、2番目に多かったのは「ドライブスルーをつけて欲しい」であったとのこと。”マーケットイン”の考えに基づいて、その要望を叶えたら、モスバーガーマクドナルドになってしまう・・・。

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