中小企業診断士えんさんの視点!

岐阜県を中心に活動している中小企業診断士のえんさんこと遠藤久志が、独自の視点で世相・経営・マーケッティングの本質に迫ります!

コーヒー一杯で・・・

 名古屋と言えば喫茶店、そしてモーニング。私もこの地でおなじみの喫茶店チェーン『○メダ珈琲店』の常連である。最近通い始めた最寄の○メダも、休日のモーニングタイムは満席状態だ。私は資格取得に際し、スクールに通う習慣がなく専ら独学なのだが、ネットやTVから隔離されていることもあり、集中して勉強できる場として、喫茶店は非常に重宝している。

 ところが、昨日の『日経プラス1』によると東京や大阪のコーヒーショップやファミリーレストランでは、コーヒー一杯で長時間居座るのは、どうやらご法度らしい。東京のとあるコーヒーチェーンで2時間以上勉強したところ、店員の視線が妙に気になり「ここで勉強するのは問題ですか」と尋ねらところ、「勉強はご遠慮いただいています。」との回答が返ってきたとのこと。また、大阪のとあるファミレスでは、「混雑時の長時間にわたるお勉強を目的としたご来店はご遠慮いただいております」といった掲示がしてあるらしい。

 確かに、わずか400円程度で何時間も居座られては、客の回転率は落ちてしまい経営上好ましくない、と言える。しかし、目先の客回転率だけを追求して長時間居座るお客を排除することは、長期的に正しいことかどうかは別問題である。

 マーケティング用語に、LTV(Life time value=生涯顧客価値)というものがある。市場のパイが限られた現代においては、新規の顧客を獲得するよりも既存顧客に長期に渡って利用してもらったほうが、収益にプラスである、という考え方である。具体的には、新規顧客を獲得するよりも、既存顧客維持のほうが遥かにコストがかからない(一説には1/4程度)上、安売りに飛びつく顧客が一定割合で含まれる新規顧客よりも利益率も高くなり、新商品も受け入れられ易い、といった効果が期待できるということだ。

 こうした観点で考えてみると、コーヒー一杯で粘る客を果たして排除してよいものか?少なくとも、「長時間の勉強はご遠慮願います」といわれた客は、その店の利用頻度はぐっと下がるだろうし、二度と利用しないかもしれない。また、コーヒー一杯で粘る客は、毎回コーヒー一杯しか飲まないか?少なくとも私はこれに当てはまらない。午前中にモーニングサービスを頼んだ後、それだけで居続けるのは申し訳ない、と昼ごろにもう一品頼むこともある。人によっては、仲間を連れての来店もあり得るだろう。

 東京・大阪の都心に立地し十分客数が見込め、行きずりの来店客が中心であれば、「長時間の勉強はご遠慮願います」とした方が、確かに経営上正しい選択だろう。しかし、地域に密着してリピーター重視の店舗であれば、コーヒー一杯で居座る客に対して決していやな顔を見せてはならない。少なくとも名古屋の喫茶店は、時間を気にせず席に居続けていられるような店であってもらいたいものだ。

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